注文住宅の設計においては、家事を担当する人の生活動線に配慮した間取りを採用することが快適な暮らしにつなげる重要なポイントになります。家事は毎日家庭の中で行われる大切な仕事であり、生活の中心そのものとなります。掃除や洗濯、料理は毎日のように行うという家庭や、1日に何度も行う家庭もあるでしょう。家族の希望を伝えることによって、より理想に近い建物にすることができることが注文住宅の良さですから、設計の段階では妥協せず、納得のいく間取りが完成するまで何度もやり直す覚悟で挑みましょう。
最も料理がしやすいキッチンはL字型のタイプだと言われています。L字型のキッチンは調理のための行動範囲が最小限で済みます。一方小さな子どもの目を離せないという家庭や、テレビを見ながら料理をしたいという方には対面キッチンやアイランドキッチンが向いています。キッチンひとつにしても、このようにそれぞれの料理のスタイルによって最適なものは違ってくるのです。
また、洗濯物はできるだけ外干しにしたいというこだわりがある方には洗面所から干し場までの距離が短くなるような造りにしたり、できるだけ洗濯物は人目につかないようにしたいという方には乾燥室や浴室乾燥機などの設置をすると良いでしょう。せっかく建てた注文住宅は長く大切に暮らしたいものです。掃除が行き届きやすいように、できるだけ物が散らからないように収納を多く設けてすっきりとさせておくことも大切です。